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大型鋳造ポンプハウジングの基準面と深穴を測る3D検査:現場測定の課題解決と品質向上のポイント

## 大型鋳造ポンプハウジングの測定対象と固有の特徴 大型鋳造ポンプハウジングは、主に鋳鉄や鋳鋼を素材とし、重量が数トンに達するものも少なくない。形状としては、部品同士の組み立て基準となる平面部のほか、内部に直径数十mmから数百mm、深さが1mを超える深穴が複数配置されているのが一般的だ。表面は鋳造肌のままの部位と、機

大型鋳造ポンプハウジングの測定対象と固有の特徴

大型鋳造ポンプハウジングは、主に鋳鉄や鋳鋼を素材とし、重量が数トンに達するものも少なくない。形状としては、部品同士の組み立て基準となる平面部のほか、内部に直径数十mmから数百mm、深さが1mを超える深穴が複数配置されているのが一般的だ。表面は鋳造肌のままの部位と、機械加工が施された平滑な部位が混在しているケースが多く、光の反射具合が部位ごとに大きく異なる点も測定時の特徴といえる。また、大型かつ高重量であるがゆえに測定室への運搬が困難で、生産現場や組立現場でのその場測定が求められるほか、基準面の平面度や深穴の位置度はポンプのシール性能や耐久性に直結するため、公差範囲が非常に厳しく設定されている。

INSVISION X-Track 3Dスキャン事例
INSVISION X-Track 3Dスキャン事例

要点のまとめ

  • 大型鋳造ポンプハウジングは、主に鋳鉄や鋳鋼を素材とし、重量が数トンに達するものも少なくない。
  • 従来、大型鋳造ポンプハウジングの基準面や深穴の測定には、固定式三次元測定機やダイヤルゲージ、下げ振りなどが用いられてきたが、複数の課題が存在していた。
  • 現場での大型部品測定の課題に対応する手法として、INSVISIONX-Trackワイヤレス光学トラッキング3Dスキャンシステムを活用した検査プロセスが普及しつつある。
  • 取得した3D点群データは、専用ソフトウェア上で設計CADデータと重ね合わせることで、基準面の平面度・平行度、深穴の位置度・真円度などの必要項目を自動で算出できる。

従来の測定手法に抱える現場の負担と課題

従来、大型鋳造ポンプハウジングの基準面や深穴の測定には、固定式三次元測定機やダイヤルゲージ、下げ振りなどが用いられてきたが、複数の課題が存在していた。まず、固定式三次元測定機は測定室内に設置されているため、数トンもの部品を運搬・固定する段取りだけで長時間を要し、生産リードタイムを圧迫する要因となっていた。また、深穴の内部測定では、接触式プローブが届かない奥部のデータが取得できないケースや、プローブの角度を何度も調整する必要があることから測定誤差が発生しやすく、1つの穴を測定するだけで数時間を費やすことも珍しくない。現場でノギスやゲージを用いた測定を行う場合も、測定者の技量によって結果にばらつきが生じるほか、アナログデータをデジタル化してCADデータと比較する作業を別途行う必要があり、品質トレーサビリティの確保にも手間がかかっていた。

現場検証チェックリスト

確認項目 判断ポイント 導入メモ
対象ワーク 寸法、表面状態、主要公差がスキャン目的に合うか確認する 代表ワークで一連の試しスキャンを行う
データ連携 点群、偏差マップ、検査レポートが品質工程に入るか確認する 出力形式とレビュー担当を事前に決める
現場運用 教育、校正、照明、作業スペースを評価する 検証結果を量産検査の基準として残す

マーカーレス3Dスキャンによる測定プロセスの設計ポイント

現場での大型部品測定の課題に対応する手法として、INSVISIONのX-Trackワイヤレス光学トラッキング3Dスキャンシステムを活用した検査プロセスが普及しつつある。同システムは測定対象に位置合わせ用のマーカーを貼り付ける必要がないため、大型のポンプハウジングであっても段取り時間を大幅に削減できるほか、粗い鋳肌と平滑な加工面が混在した表面でも安定して点群データを取得できるように設計されている。測定プロセスを設計する際は、まず基準面となる平面部を先にスキャンして全体の座標系を確定させたうえで、深穴の開口部からスキャナーの角度を調整しながら複数回データを取得するのが基本だ。X-Trackシステムはワイヤレス設計のため、現場の足場が制限される場所でも配線を気にせずにスキャナーを移動させることができ、深穴の奥の内壁形状まで死角なくデータを収集できる。取得した点群データはリアルタイムでソフトウェアに反映されるため、データの欠けが発生した場合にはその場で補足スキャンを行える点も、現場測定の効率を高める要素となる。

3Dスキャンデータの品質管理への活用と効果

取得した3D点群データは、専用ソフトウェア上で設計CADデータと重ね合わせることで、基準面の平面度・平行度、深穴の位置度・真円度などの必要項目を自動で算出できる。従来の接触式測定では数点の代表値だけで公差判定を行っていたのに対し、3Dスキャンでは面全体や穴の内面全体の数十万点以上のデータを基に判定を行えるため、微小な鋳造歪みや加工誤差といった従来の手法では見逃されていた不具合も検出できる。また、測定結果は自動で検査報告書として出力できるほか、データをそのまま工場の生産管理システムに登録することで、部品ごとの品質データを一元管理し、鋳造工程や加工工程の改善に活用することも可能だ。INSVISIONはAI駆動の高精度3Dスキャン技術を基に、ISO 9001、CE、FCCなどの国際認証を取得しており、エネルギー関連装置や産業機械分野での多様な検査ニーズに対応したソリューションを提供している。大型鋳造ポンプハウジングのように運搬が困難で形状が複雑な部品の検査では、現場でマーカー不要の3Dスキャンを活用することで、測定時間の短縮と測定精度の安定を両立させ、全体の生産効率向上につなげることができる。