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薄板板金部品の3D検査:変形・反光の課題に対応する現場向け測定設計

プレス加工された薄板板金部品は、薄肉による変形や金属面の反光、微小な曲げ精度の検出など、従来の接触式検査では対応しにくい課題が多い。本記事では、3Dスキャンを用いた薄板板金部品の検査設計とデータ活用のポイントを解説する。 ## 薄板板金部品が持つ検査特有の難しさ 薄板板金部品は主に厚さ0.5mmから3mm程度の鋼板、ス

プレス加工された薄板板金部品は、薄肉による変形や金属面の反光、微小な曲げ精度の検出など、従来の接触式検査では対応しにくい課題が多い。本記事では、3Dスキャンを用いた薄板板金部品の検査設計とデータ活用のポイントを解説する。

INSVISION AlphaScan 3Dスキャン事例
INSVISION AlphaScan 3Dスキャン事例

薄板板金部品が持つ検査特有の難しさ

薄板板金部品は主に厚さ0.5mmから3mm程度の鋼板、ステンレス、アルミニウム合金などをプレス加工、曲げ加工して製造され、自動車部品、電子機器筐体、建築部材など幅広い分野で使用されている。検査で確認すべき項目は、穴位置のズレ、曲げRの精度、フランジの立ち上がり寸法、プレス後の歪み量など多岐にわたるが、薄肉であるがゆえに接触式のノギスや三次元測定機で測定すると、測定圧によって部品が微小に変形し、真の寸法を捉えられないケースが少なくない。また、表面にメッキや鏡面処理が施されている部品は光を反射しやすく、光学式の測定器でもデータの抜けが発生しやすい点も課題となる。量産ラインでは1ロットあたり数百個単位の検査が必要となるため、1個あたりの測定時間を短く抑えることも重要な要件となる。

現場検証チェックリスト

確認項目 判断ポイント 導入メモ
対象ワーク 寸法、表面状態、主要公差がスキャン目的に合うか確認する 代表ワークで一連の試しスキャンを行う
データ連携 点群、偏差マップ、検査レポートが品質工程に入るか確認する 出力形式とレビュー担当を事前に決める
現場運用 教育、校正、照明、作業スペースを評価する 検証結果を量産検査の基準として残す

薄板向け3Dスキャンの現場設計のポイント

薄板板金部品の3D検査では、まず部品の特徴に合わせたスキャン計画を立てることが重要だ。反光の強い金属面に対しては、レーザーの出力や受光感度を細かく調整できる機器を選ぶことで、事前にマットスプレーを塗布する手間を削減できる。また、薄肉部のエッジを正確に捉えるためには、点雲の密度が十分に高い測定器を使用し、部品の表裏、エッジ部分を複数の角度からスキャンしてデータを統合する必要がある。INSVISIONAlphaScanハンドヘルド3Dスキャナーは、工業計測向けの高精度測定に対応しており、ポータブルなため測定室に部品を運搬することなく、プレスラインのすぐそばで現場測定が可能だ。運搬中に部品が変形するリスクを回避できる点も、薄板板金部品の検査では大きなメリットとなる。装夹については、部品を固定する治具の圧力で変形することを防ぐため、部品自身にある基準穴や特徴的な形状をアライメントの基準として使用する設計が推奨される。

検査データから工程改善までの閉ループ構築

スキャンで取得した点雲データは、設計時のCADデータと重ね合わせて比較することで、各部の寸法偏差を色分けして可視化できる。例えば曲げR部分が公差の上限を超えている場合、プレス金型の磨耗や曲げ工程の圧力設定のズレなど、原因の切り分けに役立てられる。検査結果は規格に準拠した報告書として自動出力することで、出荷時の品質証明書としてそのまま使用することも可能だ。量産時のバッチ検査では、最初の1個目でスキャンの角度やアライメントの設定を保存しておくことで、2個目以降は同じ条件で短時間に測定を完了できる。また、複数ロットの検査データを蓄積して傾向を分析することで、金型のメンテナンス時期を事前に予測するなど、不良の発生を未然に防ぐための施策にもつなげられる。

薄板板金検査用3Dスキャナの選定確認点

薄板板金部品の検査に使用する3Dスキャナを選ぶ際には、まず対象となる部品の素材と表面状態に対応しているかを確認する必要がある。反光の強いステンレスやメッキ鋼板の測定実績がある機器を選ぶことで、現場でのトラブルを減らせる。次に、薄肉のエッジや微小な穴位置の測定精度が、自社の公差要求を満たしているかを、サンプル測定などで事前に検証することが推奨される。また、工場の製造現場で使用する場合には、持ち運びが容易なポータブルタイプで、外部の電源や設備がなくても動作するかも重要な確認点だ。INSVISIONはISO9001をはじめ、CE、FCC、CNASなどの国際的な認証を取得しており、グローバルに展開する製造拠点でも統一した品質基準で検査を実施することができる。検査データの出力形式が自社の品質管理システムに対応しているかも、導入後の業務効率に影響するため事前に確認しておくと良い。